焼肉店 ×レジ&モバイルオーダーについて

 焼肉店におけるレジは、単なる売上計算を行う機械というだけでなく、売上傾向や購入者属性の分析、さらに在庫情報の管理も行えるようになってきています。その中でも初期費用が高く、安定性が高いレガシーPOSとは異なり、最近の主流になっているタブレット型のネイティブアプリを使用したタブレットPOSは、レガシーPOSほどの安定性は無いが、大きなスペースや場所を取らず、コストも比較的安価に導入できるという違いがあります。

 SタブレットPOSの代表例として、Uレジ,Airレジ,スマレジ,ユビレジなどがございますが、現代ではそれらの機能は大きく変わらず、実際の使用画面の見え方の違いや、レジ機能以外の外部のシステムとの連動性や母体として持っているサービスの違いが商品全体の違いを生んでいます。例えば、有線放送とセットで販売されるUレジは、BGMとセットで導入することで全体費用を抑えられるというメリットがある反面、契約期間にも縛りが出てきたり、一方Airレジは、月額費用は無料で利用でき、個人店でも導入しやすいというメリットの反面、サポート体制が他社と比べて強くなかったり、付随するシステムを使っていこうとすると課金制で値段が上がっていくというような仕組みだったりします。

 近年では、タブレットPOSの中でも現場のオペレーションを簡易化する、モバイルオーダー(以下MO)を一緒に販売していたり、他社のMOと連動させられるPOSレジも出てきています。MOは基本的には、オーダーテイク業務をお客様自身で、ご自身のスマートフォンを使って実施していただくサービスのため、現場のホールスタッフのオペレーションの簡易化に繋がり、人件費を抑えるためや、コロナによる人的接触を抑えるために利用されていました。しかし直近では、MOのシステムをLINEのアプリケーション上で起動させ、お客様の顧客情報(LINE ID)を取得することのできるMOも出てきています。これは、お店からお客様にコンタクトを取る手段が増えることになり、今までお客様にお店を見つけていただくために、グルメサイトでどのように上位表示させて選ばれるページを作るか?というところに集客コストをかけていたのが一般的でしたが、LINEでお客様に直接来店が促せるようになっているのです。現代ではどのようにお客様に個別にお店に来ていただける施策を打てるかということが重要になってきていますが、これが最たる例です。

 飲食業界のテック化が進む現代では、次々と新しいシステムが登場しています。少し前までは、ネット上で発注業務が完結し、請求まで終了するインフォマートのシステムの広がりが、飲食業界に革新をもたらしましたが、今やそれが当たり前の世の中です。コロナを経て飲食業界の集客難や人員不足は加速するばかりです。飲食業界の古き良きを大切にしながら、現代のテクノロジーを活用することは、焼肉店などの飲食店経営においては必須事項なのかもしれません。会計の計算システムから始まったレジは、今や「発注・在庫管理」「シフト管理」「売上・出数管理」「予約管理」「顧客情報管理」など様々なシステムと絡み合い、飲食店の運用の手助けをしています。飲食店におけるテクノロジーの進歩は常に最先端でキャッチしながら、自店舗の場合は何が最もお客様に求められるものかを、常に考えてアップデートできる環境を準備しましょう。