34坪78席 客単価3000円で月商1209万円 償却後利益411万円の大衆焼肉店

2017年9月名古屋に1号店を出店した「大衆ホルモン・やきにく煙力」は2020年9月からフランチャイズ化に取り組み丸2年で直営、FC含めて20店舗を出店しています。オープンから5年経過する本店は毎年昨年対比売上を更新し続けており、(コロナによる営業時短など一部期間を除く) 2021年12月にコロナ禍においても過去最高月商を達成。客単価3000円、34坪78席で1209万円(税別)と月間で約4000人ほどの客数になります。オープンから5年たっても売上・客数を伸ばし続けているポイントを今回は3つご紹介します。

①職人レスで教育負担が圧倒的に少ない

煙力は技術が無くてはできない肉の仕込みやカット、下処理等を仕組み化しており、難しい技術の習得が不要です。それにより職人レスで営業可能であり、教育コストや時間を大幅に削減できます。フードメニュー数30品以下の絞り込まれたアイテム数。
試行錯誤を重ね、本当にお客様にとって必要最低限の商品しか品揃えしておりません。これによって、一品一品の商品力を高め、オペレーション効率を最適化することが可能となっております。通常社員が回す肉場をアルバイトでもできるので、少ない社員数で営業できる
先述の通り肉場に難しい技術が不要な仕組みを確立しているので、通常社員が行う肉場の業務をアルバイトでも営業可能です。それによって少ない社員数で日々の営業を回すことができます。このあたりが客単価3000円で売上をつくっていく重要なポイントのひとつです。

②売上構成比29%の圧倒的な集客商品「煙力とろタン®︎」

インスタグラムで話題になるほどを注目を集める名物商品「煙力とろタン®︎」。
高い目的来店性と、繰り返し食べたくなる「やみつき感」で集客が可能。それにより大きな販促コストをかけずとも集客が可能となっております。天満屋の事例でもありましたが、コロナの影響がまだ響いている現状においては20代の若者集客が店舗売上を作る即効性のある集客活動です。煙力では名物商品である「煙力とろタン®︎」とインスタグラムでの訴求が旨く活用できています。高原価ではありますが、焼肉店においてタンで来店動機につながるほどの名物商品があることは大きな強みのひとつとなります。他店との差別化の効いた見映えの良い商品×インスタグラム活用が重要です。

客単価3,000円のポジショニングとわかりやすい価格訴求

煙力はトータルの客単価を3300円(税込)ほどに着地するように設計してます。またその内訳として直近の2022年8月の数値では、

■16:00~18:00
売上 2,283,988円 客数886人
 →客単価2,577円(税込)
■18:00~21:00
売上 6,935,827円 客数1,964人
 →客単価3,531円(税込)
■21:00~23:00
売上 1,053,297円 客数224人
 →客単価4,702円(税込)
となっております。

トータルの客単価が3300円(税込)ということもポイントですが、客単価が2000円台(税込)で食べて飲める時間帯もあるということが大衆業態では客層と利用動機を広げる一つの重要な点です。そのため煙力ではハッピーアワーで飲める時間を設けています。よくハッピーアワーで490円→半額 くらいの価格設定を見かけますが、このくらいの訴求力だと店頭での衝動来店に対してもそこまで強くないので、煙力の場合はサワーとハイボールに限り80円で提供しています。これがこの時間の来店に大きく寄与しております。